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Odin | Asgard Studio は Asgard AI プラットフォームの中核となる構築ツールで、AI Agent の作成、ツールやナレッジベースの接続を行い、その成果を Mimir や Sindri などほかの Asgard 製品に公開します。

Odin | Asgard Studio について

Odin | Asgard Studio は Asgard AI プラットフォームの中核となる構築ツールで、AI Agent を作成し、ツールやナレッジベースを接続したうえで、その成果を Mimir や Sindri などほかの Asgard 製品に公開します。

プラットフォーム全体はワークスペースの下にプロジェクトを置く構成です。ワークスペースは概ね 1 つの会社またはチームに対応し、プロジェクトはその下でそれぞれ独立した製品ラインやアプリケーションにあたります。実際の構築作業はプロジェクトのレベルで行い、各プロジェクトが独自の Agent、ツール、データ設定を持ちます。

ワークスペースとプロジェクトにはそれぞれ概要ページがあります。ワークスペースレベルの概要は分析ダッシュボードで、秒あたりのリクエスト数、リクエスト継続時間、completion model と embedding model のトークン使用量、メッセージ総数などの指標を確認でき、プロジェクトで絞り込めます。プロジェクトレベルには別途統計パネルがあり、対象は単一のプロジェクト自体の状況に絞られます。

AI Agent の作成

Odin には Agent を作成する方法が 2 通りあり、複雑さの異なるニーズに対応します。Managed Agent はより直接的な方法です。役割とシステムプロンプトを設定したうえで、外部ツール(MCP Servers)、再利用可能なスキルパッケージ(Skillsets)、ファイルとナレッジベース(Drive)、構造化データモデル(Semantic)などのリソースをマウントすることで、この Agent が実際にデータを検索したり外部システムを呼び出したりできるようになります。設定後はその横でチャットウィンドウを開いて返信内容をテストできるため、公開しなくても動作を検証できます。

Flow Agent はより複雑なフロー向けです。役割を文章で設定するのではなく、ノード(開始、終了、処理ステップ)をドラッグしてフローチャートを描くように判断と実行のロジック全体を組み立てるもので、複数ステップの意思決定や複数のサブタスクの調整が必要な場面に適しています。完成後は名前付きバージョンとして公開してから本番稼働させられるため、各バージョンの実際の挙動の違いを追跡しやすくなります。

自動化の設定

対話型の Agent 以外にも、Odin は決まった作業フローを再利用可能な自動化としてまとめることに対応しており、トリガー方法によって 3 つの形式に分かれます。

Automation Tools はよく使うフローを 1 つの関数としてまとめ、ほかのフローから直接呼び出せるようにするもので、毎回同じロジックを組み直す必要がなくなります。Flow Agent と同じビジュアルエディターを使いますが、Automation Tools はほかのフローから参照される部品であり、単独で外部に公開される Agent ではありません。繰り返し登場するサブステップ(ある形式の変換や、決まった検索ロジックなど)を切り出して共用するのに適しています。

API はフローを HTTP エンドポイントのセットとしてまとめ、外部システムがその URL を直接呼び出してバックエンドや AI 側の処理を実行できるようにするもので、対話インターフェースを経由する必要がありません。Odin で構築したロジックを 1 つのサービスとして既存のシステムやスケジュールジョブに組み込み、呼び出すタイミングや渡すパラメーターを外部プログラム側で決める用途に適しています。

Trigger は逆に、Odin 自身がスケジュール実行するもので、cron のような形で定期的に自動実行され、外部システムやユーザーが能動的に起動する必要がありません。一覧画面には現在ユーザーの対応を待っている対話の件数も表示されるため、どの自動化が人の介入で止まっているかを把握しやすく、スケジュールは走り終えたのに実際には人の確認が必要なノードで止まっていることに誰も気づかないという事態を避けられます。

AI が使うツールボックスの準備

Agent に実際に仕事をさせるには、通常あらかじめ再利用可能な部品を用意しておく必要があり、Agent を作るたびにゼロから組み上げるわけではありません。

MCP Servers は、Agent が外部システムに接続してデータを取得し、ツールを呼び出すための標準インターフェースで、Model Context Protocol(MCP)に従います。既存のワークフローから MCP Server を作成してフロー自体を外部から呼び出せるツールとしてまとめることもでき、逆に構築済みのサードパーティ製 MCP サーバーを接続して Agent がその機能を利用することもでき、どちらの方向にも対応しています。

Skillsets は再利用可能なスキルをパッケージ化したもので、設計上そもそも複数の Agent 間で同じ機能を共用するためのものであり、Agent ごとに実装し直す必要はありません。Agent にマウントして使うほかに手動での実行にも対応しており、実行ごとの状態、所要時間、タイムスタンプが記録として残るため、ある実行が成功したか、どこで止まったかを後から確認しやすくなっています。

Plugins はさらに上位のパッケージ単位で、ツール(Toolsets)、スキル(Skillsets)、ファイルライブラリ(Drive)、データモデル(Semantic)と 1 つの Managed Agent を組み合わせて 1 つの全体としてまとめます。その意義は次の点にあります。同じリソースのセットを異なる Agent にまとめてマウントすることが多いなら、毎回手作業で 1 つずつマウントするより、先に Plugin としてまとめておいて Plugin 全体をマウントするほうが簡単で、リソースの取りこぼしも起きにくくなります。作成時に設定を編集できるほか、読み取り専用モードに切り替えて内容を確認するだけにもできます。

Drive は Agent をまたいで共用するファイルとナレッジベースの領域で、独自の同期機構を備えており、複数の場所から同じ Drive を参照しても内容が一致することを保証します。Agent に検索可能なナレッジソースとしてマウントするほかに、iframe でほかのページやシステムに直接埋め込んで使うこともできます。

データとナレッジの管理

Semantic は構造化されたデータモデルを作成し、Agent が企業内部のデータを検索できるようにするもので、ファイル内のテキスト内容だけに頼って回答する必要がなくなります。

補足すると、これらのモデルは Odin だけが使うものではありません。Asgard のデータ分析製品 Mimir(対外的なブランド名は資料洞察)が実際に操作する対象でもあり、双方が同じモデルを見ています。

Knowledge Base はナレッジ取り込みの一連のフローです。ナレッジベースを作成したあとソースを追加し、スケジュール更新(Web クローラーやデータベースの定期同期など)を設定したうえで、CSV、Excel、JSON などの形式のファイルを処理し、設定に従って段落を分割します。

その後 AI が自動でタグ付けと説明の補完を行い、最後にソースごとに段落単位で人による校正ができるため、ナレッジベースに入る内容の正確性を担保できます。

ほかの Asgard 製品との連携

Odin で構築したものは、Odin の中だけで使うものではありません。各プロジェクトには Applications タブがあり、そのプロジェクトがほかの Asgard 製品に公開した内容が一覧表示され、カードをクリックすると対応する独立アプリケーションに直接移動します。

Sindri(対外的なブランド名は Agent Hub)向けに公開した Agent はここに表示され、あわせて Odin 内でプロジェクト全体に適用される Agent Hub のルール(利用を許可する AI モデルや、対話間で共有する作業ディレクトリなど)も設定できます。

Mimir(資料洞察)向けに公開したデータモデルも同じタブに一覧表示されます。

見方を変えると、Odin が担うのは構築そのものであり、Sindri と Mimir はその構築成果が実際にユーザーの目に触れ、操作される場所です。3 つの製品はそれぞれ独立してデプロイされますが、公開の仕組みによってつながっています。

基本設定

プロジェクトレベルには、単一の Agent やフローの設定ではなく、プロジェクト全体で共用する基盤リソースを管理する下位の設定群もあります。ここでは外部システムとの接続(OAuth による認可)、completion model(返信を生成するモデル)と embedding model(類似度を計算しベクトル検索を支えるモデル)の選択、およびデータソースの設定を行います。これらの設定は、前述の Agent、Automation、Knowledge Base などの機能で共用されます。

よくあるユースケース

  • チャットボット (Chatbot)
  • デジタルアシスタント (Digital Assistant)
  • 社内カスタム検索エンジン (Custom Search Engines)
  • 研修・教育アプリケーション (Training Application)
  • 画像認識 (Image Recognition)
  • 社内業務の自動化(承認、通知、データ処理)